葉月雑感

昨夜はようやく待望の雨が降った。
ここ数日ぐずつきそうだが、水不足解消にはほど遠いだろう。

「葉月」も終盤に差し掛かった。
葉月とは旧暦の8月のこと、今の暦では9月にあたるわけで、
葉が落ちる月、秋なのです。
この他、木染月(こぞめづき)、秋風月(あきかぜづき)、紅染月(べにぞめづき)、
染色月 (そめいろづき)、其色月 (そのいろづき)、濃染月 (こぞめづき)、
雁来月(がんらいげつ)など、秋らしい異名を持っている。

日本の夏は高温多湿というのが大きな特徴だが、今年の残暑の厳しさは異常だ。
今もって35度以上の猛暑日が続いている。
雨は全く降らないのに湿度は高いからなお堪える。
冬の寒さは着込めば何とか凌げるが暑さは裸以上に脱ぎようないからどうしようもない。

「徒然草」に「家の作りようは夏を旨とすべし」との一文がある。
昔の家屋は、家のあちこちには、自然な涼しさを得られるような工夫がなされていいる。
「屋根」は本瓦葺、粘土瓦は断熱性、通気性に優れ、壁は土壁、室内の湿気を吸い取り、
調整してくれます。
「家屋」は木材ですから優れた調湿機能があり、快適な住環境を作り出してくれます。
屋根の「ひさし」は長く、「縁側」があって、夏の直射日光が殆ど部屋に入らないし、
雨を遮ぎってくれるため、窓を開けることができる。

各部屋は「ふすま」や「障子」「簀戸」で仕切られており、開け放てば風通しがよくなる。
「畳」は藁とい草だから、涼しい。
籐で編んだ「とむしろ」や「あじろ」を上に敷けばもっと自然のヒンヤリ感を感じます。
「すだれ」や「よしず」は日よけに良し、隙間から涼しい風を取り込むことができる。
このように日本家屋は蒸し暑い日本の気候に適するよう、
先人の技と知恵が詰つまっています。

涼しい風といえば、「扇子」や「うちわ」ですね、簡単、便利、夏には手放せません。
「浴衣」も夏の風物詩、服よりもずっと風を通しやすく、見た目にも涼しそうだ。
その他、「打ち水」、「風鈴」、「水琴窟」、「釣りしのぶ」「たらい」「行水」「金魚」「かき氷」
「ラムネ」なども涼しさを運んでくれます。
感覚で涼しさを感じさせる演出は、日本ならではの発想でしょう。“涼の文化”です。

エアコンの普及や断熱性の高い住宅、様々な技術開発で私達の生活は快適になった。
私も今夏はエアコン無で過ごせません、その陰でこれらは次第に捨てられつつあります。
地球環境にも優しさが求められる時代、快適さばかりを追い求めていると失うものも
少なくありません。
衣・食・住、全てにおいて季節感が無くなりつつあります。

四季折々の変化を感じる、この季節感こそが日本の文化の良さなのです。
自然と共存するような生活を振り返ってみることも今の日本人に必要なのかもしれません。

Uターンする台風なんて聞いたことが無い。その10号が心配です。
私のに当たる「二百十日」も近い、今年は台風襲来の多い年らしいが・・・
新涼、小さな秋もそろそろ気配を見せそうです。

ひさし縁側
縁側2簀戸
とむしろあじろ
ふうりんうちわ
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[ 2016/08/27 09:14 ] 和文化 | TB(0) | CM(3)