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銭湯

子供の頃、五右衛門の内風呂があったが、冬場は寒くて近くの「銭湯」によく通ったものである。
東京での下宿時代も勿論銭湯だった。
会社に入った昭和44年。独身寮は勿論、アパート形式の社宅も共同浴場であった。

江戸に最初の銭湯ができたのは1591年の夏。徳川家康が江戸に入った翌年である。
1人永楽銭1文だったので銭湯と呼ぶようになったそうだ。
銭湯はご近所さんと裸でコミュニケーションをとる場、人と人との交流や情報交換の場、
子供にとっては「浴育」の場だった。
その銭湯が消えようとしている。ここ三本松でも最近2件が廃業、とうとう1件だけになってしまった。
清水湯大井湯
廃業した2件の銭湯、右は現在取り壊し中

富士山や海に松原などを描いた絵、子供からお年寄りまで笑い声が絶えなかった銭湯。
風呂好きな日本人の文化、数百年にも渡って歴史を刻んできた銭湯。
今では昔ながらの銭湯に行ったことが無い人が若者を中心に殆どではないだろうか。

新年初めて入浴することを「初湯」「初風呂」という。
まだ松の内だ、五十肩には温泉が一番と主治医から言われたし、足の骨折にも良かろう。
よし、銭湯での初湯を味わおう。
営業している1件だけの銭湯に行ったが、16時からだ。
しまった、頭は温泉になっていたのだ。
志よ乃湯1志よ乃湯2


日本は「世界一の温泉大国」と言われるくらい「温泉好き」の国民。
道後や別府、由布院、黒川など名湯大温泉を筆頭に、○○温泉とか健康ランドとかと称した
市町村の小温泉近年急速に増加、この田舎でも結構できている。
町の地域の銭湯は年々姿を消し、衰退の一途だ。

そこで「白鳥温泉」に行くことにした。車で15分位。
何時開業したのか定かではないがかなり以前からある温泉だ。
白鳥温泉外観白鳥温泉入口
料金は400円、市営だけに安い。さほど混んでもいない。
湯治場とゆうより、ゴルフ場の風呂のようだ。
ただ湯は「単純硫黄冷鉱泉」、よく分からないがヌルヌル湯、肌に浸透するかのような
まったり感があり、なかなかいい感じだ。
糖尿病、神経痛、筋肉痛、関節痛、冷え症、他に効能ありとある。
お~全身シップか、ぴったりではないか。

足肩よ 治れと念じ 初湯かな

さぬき弁丸出しの会話もほっとする。四国八十八カ所のお遍路さんらしき人もいる。
心地よさとリラックスしたせいか、ついつい長湯してしまったせいか、少し疲れてしまった。
帰った今もポカポカだ。○○温泉の元などと言う入浴剤では到底味わえない至極の湯だった。

春は桜、秋は紅葉の名所、そして清流のせせらぎにつつまれた温泉、また来よう。
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[ 2013/01/08 16:38 ] コラム | TB(0) | CM(5)