晩春~藤の花~

なかなかに散るもの多し春惜む(後藤夜半)

桜前線は北上し、東北では満開、北の大地へ移りそうだ。
わが家の八重桜は散り始めた。散るのは自然の摂理、止めることはできない。
四季、自然は移ろうから「惜しむ」愛おしい気持ちが強くなる。日本人ならではだ。

春深し心のついて行けぬほど(稲畑汀子)

今日も最高気温は28度、真夏日に近い。熱中症喚起のニュースも流れ出した。
服装も一気に半袖に衣更え。
春惜しむ?春深し?そんな思いに浸る暇も無く一気に初夏だ。

藤の花房いつぱいに咲き匂ふ(辻田忠俊)

棚から垂れ下がる紫の美しい「藤の花」が目につくようになってきた。
「藤」は、繁殖力が強く子孫繁栄、長寿の象徴でめでたい植物である。
万葉集にも詠まれるなど、古代から親しまれていた。
平安時代、栄華を誇った藤原氏はこの藤の花から名付けたという。
だから高貴なイメージがある。一門の家紋も藤である。

「藤原」の姓を持つ紫式部、紫も藤の色を意識して名付けられた。
女房名は「藤式部」というくらいだ。
源氏物語に登場する「藤壺の女御」は光源氏の義母であり、初恋の相手である。
女御の庭に藤の花が植えられていたところから命名されたのである。
「手に摘みて いつしかも見む 紫の 根にかよひける 野辺の若草」
紫草(藤壺)に縁のある若草のようなあの少女を自分のものにしたい・・・
少女は藤壺の姪、藤壺の面影を感じるのです。
それが「紫の上(若紫)」、光源氏は妻にするのである。



藤の花咲ききつて山静かなる (川口崇子)藤 大窪寺1
四国霊場第八十八番結願寺、大窪寺の藤の花

下界は夏日でも大窪寺は標高455m。しっとりとした晩春の風情が漂う。
藤棚のベンチに座り、ほのかな甘い香りがする中でゆっくりと眺めた。
見あげると紫色と白色のさまざまな房が無数に垂れ下がった光景は圧巻だった。


藤 大窪寺2
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[ 2018/04/21 11:36 ] 草木 | TB(0) | CM(0)

紅枝垂桜

枝垂れ1三春
右は三春滝桜(Find!三春より)

「三春滝桜(福島県三春町)」、「根尾谷淡墨桜(岐阜県本巣市)」、
「山高神代桜(山梨県北杜市)」、日本三大桜である。

三春滝桜は、大正11年10月12日に、桜の木としては初めて国の天然記念物に指定された
名木である。
四方に伸びた枝から、薄紅色の小さな花を無数に咲かせ、その様はまさに流れ落ちる滝の
ように見えることから「滝桜」と呼ばれる。
樹齢推定1000年超の紅枝垂桜(ベニシダレザクラ)の巨木である。
江戸彼岸(エドヒガン)の変種であるとされている。

その子供が高松空港に隣接した「香川県園芸総合センター」で満開になった。
新高松空港の開港に合わせ、三春滝桜の実生個体を特別に譲り受け、
平成元年12月16日に記念定植されたものである。
子供とはいえ桜の実生苗は親に似る確率は非常に低いと言われている。
しかしこの桜は枝振り、色合い、花弁が親の三春滝桜とよく似ている。

枝垂れ2枝垂れ3
枝垂れ4枝垂れUP
枝垂れ11枝垂れ5

♪あなたと見れば 花ふぶき 
雪に埋もれた 三春の桜
千年前から 誰を待つ
     
作詞:田久保真見 歌:瀬口侑希


沖縄県に多い温暖性の寒緋桜(カンヒザクラ)もまだ咲いていた。
濃い緋紅色の花を半開した鐘状に下向きにつけるのが特徴。
この寒緋桜と天城吉野(アマギヨシノ)の交配によって作出された陽光桜も満開。
濃いピンク色の優雅な花びらが特徴である。

寒緋桜陽光

梅源平咲

少し標高が高いせいか、梅もまだ咲いている。
右は1本の樹に紅白が咲く珍しい源平咲きの梅。

[ 2018/03/27 11:21 ] 草木 | TB(0) | CM(0)

桜咲く

桜咲く

咲いた 咲いた 桜が咲いた

庭の桜、ここ数日の寒さと雨で遅れた感はあるがようやく咲いた。
「初桜」昨年より6日早い。待ちわびた春が来たようだ。

さまざまの事をおもひ出す桜かな(芭蕉)

日本人にとって桜は特別なもの。
花といえば桜だ。
八重桜が終えるまで一カ月過ぎまで楽しめる。
両親も桜が好きだった。
冬を耐えやっと春が来た。
生きていることを実感するとともに夢や希望を感じるからであろう。
もし桜が秋に咲く花ならこのような感情は起こらないだろう。

日本が一番しあわせな季節。
正に“世の中に たえて桜のなかりせば” である。

その桜、殆どが終戦後間もなく植えられ寿命を迎えている。
県下の名所もご多分にもれず老木が多い。
桜も人が手を掛けないと弱ってしまう。
絶やすわけにはいかない。
待ったなしだ。
[ 2018/03/23 14:26 ] 草木 | TB(0) | CM(0)

春の花

白木蓮山茱萸
チューリッピクリスマスローズ
黄水仙タンポポ

木蓮の花一斉に開きけり(子規)
山茱萸の花の黄色は濃かりけり(細見綾子)
チューリップ紅く愉しげに咲けり(日野草城)
木蔭にてクリスマスローズひそやかに(中田芳子)
春水のここは滾らず黄水仙(安住敦)
やすからず蒲公英咲ける野には来ぬ(高屋窓秋)

花は人の心を和ませてくれます。
すばらしい力です。
[ 2018/03/22 13:35 ] 草木 | TB(0) | CM(0)

春の息吹

寒さも今日までか?
散歩がてら春を探してテクテク。

山茱萸

山茱萸の黄を春色の出入口(後藤比奈夫)

マンサク、菜の花、土佐水木、ミモザ、フリージア、水仙、タンポポ、チューリップなど
初春に咲く花は黄色いものが多い。虫たちに目立ちたいためなのだろう。
サンシュユ(山茱萸)、細かい黄色の花が20~30個程、かたまって咲く様は鮮やかである。
「春黄金花」とも呼ばれるのもよく分かる。

薔薇の芽

ばらの芽に夢の脈絡つなぎけり(松田 淑)

春の芽吹きは生きる勇気と希望を与えてくれます。
今か今かと心が躍ります。
春の雨は五月の薔薇を咲かすために降る。
薔薇の赤い芽が萌え出ています。

つくし

ふむまいとすみれをよけてつくつくし(政岡子規)

ニョキニョキと「つくし」が顔を出ししている。
昔は「つくつくし」といった。
漢字では「土筆」と書く。土から出てくるその姿が筆に似ているから?
つくしが出ると冬は終わる。春の風物詩である。

「つくづくし摘みて帰りぬ煮てや食はんひしほと酢とにひでてや食はん」正岡子規
今では採る人も少なくなった。でもJA等の直売所では売っている。
若い娘さんが“はかま”を取っている姿なんか絵になるが、見たことはない。

春の息吹、命の芽吹きを感じた散歩だった。


繝昴Φ驟「蜥後∴_convert_20180311134019つくし天ぷら


[ 2018/03/11 13:51 ] 草木 | TB(0) | CM(0)