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女郎花&男郎花

♪一夜かぎりの 旅路の人と
 知って抱かれた私なの
 なぜか気になる 港の船が
 つらい別れを せきたてる
 出船 入船 渡鹿野島に
 今日も花咲く 女郎花
     
      

      「女郎花」 作詞:渡小夜子,作曲:岡千秋

女郎花(おみなえし)」は、秋の七草の一つである。
女郎(じょろう)」と言えば、下級の遊女のこと、良いイメージではない。

渡鹿野島(わたかのじま)」は三重県志摩的矢湾の中央部に浮かぶ周囲約6kmの小島である。
本州の中央部に位置し、古くから荒天時の避難港、風待港であった。
同時に売春島として江戸時代からの長い歴史があった。
1957年に、「売春防止法」が施行されたが、この島は70~80年代前半が最盛期であった。
人口200人の島に、60~70人もの娼婦がいたという。
2016年の第42回先進国首脳会議、伊勢志摩サミット開催に伴う浄化によって衰退している。

岡千秋自身が歌っていたが、椎名佐千子の「丹後なみだ駅」のC/W曲として提供した。
心に沁みる?いい歌である。上手に歌っているが、本人はどんな気持ちで歌っているのだろうか?

「女郎花」の語源は、楚々として咲く女性的な姿から、昔の女性は、黄色い飯=粟(あわ)を食べていたから、
「女飯」との説がある。「女郎」とは本来は単に女性としての「おみな」を思う植物だった。
遊女のことを女郎と呼ぶのは江戸時代以降である。

男郎花(おとこえし)」という花もある。知らない方も多かろう。
同じオミナエシ科の花である。
女郎花より茎・枝とも少しだけ太目で男性的、花の色は白、昔から男は白いご飯=男飯を食べていたことから、
との説がある。「エシ」は「飯(めし)」が変化した言葉である。

女郎花の花言葉は「美人」、「はかない恋」、「親切」。
男郎花の花言葉は「慎重」「賢明」「野性味」。

手に取れば袖さへにほふをみなへしこの白露に散らまく惜しも(万葉集)
名にめでて 折れるばかりぞ 女郎花 われおちにきと 人に語るな(古今和歌集)


平安の昔、女郎花は「秋の七草」の中でもその美しさから特に愛されたという。???
私なら、他の花を選ぶ。。
何故? 美しいと思わないし、何しろ匂いが嫌いである。男郎花も同様である。

萩の花 尾花 葛花 撫子の花 女郎花 また藤袴 朝貌の花(万葉集:山上憶良)

秋の風情にと秋の七草を庭に植えていたが・・・女郎花憎けりゃ皆憎い、数年前全て取り除いた。


オミナエシ季節の花300より おとこえし季節の花300より
左:女郎花 右:男郎花(季節の花300)

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[ 2020/09/13 06:50 ] 草木 | TB(0) | CM(0)

朝顔

黄色い朝顔  基礎生物学研究所

平凡に咲ける朝顔の花を愛す(日野草城)
朝貌の黄なるが咲くと申し来ぬ(夏目漱石)


朝顔といえば、夏に咲く花の代表、一度は育てたことがあるお馴染みの花だ。
青いラッパ型の花を浮かべるが、赤、桃、紫、茶、白など多彩である。
江戸時代後期には黄色の朝顔があったそうだ。
6年前に基礎生物学研究所によって咲かせることに成功したという。
以前サントリーが開発した青色のバラと同じように、黄色の朝顔は「幻の花」だった。
一度見たいものだ。

秋の七草の一つされるように、実際は初秋の花だ。季語も秋である。
方や、七夕に開かれる浅草の「朝顔市」は夏の季語である。
新暦、旧暦、二十四節気と実際の季節感の間には1ヶ月のずれがある。
枝豆、七夕、盆、お中元、西瓜・・・も秋の季語なのだ

明日は旧七夕、この頃咲くので牽牛花(けんぎゅうか)とも呼ばれる。
毎朝次々に咲くので「朝な草」という呼び名もある。
朝顔で一涼を、なぜ涼しそうに見えるの・・・
[ 2020/08/24 11:25 ] 草木 | TB(0) | CM(0)

蓮の花

過去の蓮2・みろく過去の蓮1・みろく

雨音の中に水音蓮の花(高橋あゆみ)
蓮の花開かんとして茎動く(滝沢伊代次)
あの世にて逢ふ人あまた蓮ひらく(林翔)


12日から、七十二候の「蓮始開(はすはじめてひらく)」。
蓮の花が咲き始めている。
蓮の花と睡蓮を総じて「蓮華」(れんげ)という。
泥沼に生じても美しい花を咲かせることから、古来より仏教のシンボルとして親しまれてきた。
関東では新盆、13日は迎え盆(お盆の入り)、15日はお盆、蓮の花や葉で盆棚を飾る家も多い。

蓮は、スイレン科の多年生水草。原産地はインドとされている。
花の中心部にできる花托(かたく)の形が蜂の巣に似ていることから「はちす」と呼ばれ、それが「はす」になった
といわれている。
夜明けに、紅色、淡紅色または白色の多弁の美しい花を開くが、午後には閉じる。
花びらは開きはじめてから3~4日で散る、短命なのである。

食用の蓮根(レンコン)は蓮の地下茎が肥大したもので、観賞用は花蓮(ハナハス)と呼ばれる。
仏教国、インド、スリランカ、ベトナムでは国花となっている。


過去の蓮・栗林公園
[ 2020/07/14 06:57 ] 草木 | TB(0) | CM(0)

夏の花 三種

のうぜんの花20

凌霄や一つる垂れし花かつら(正岡子規)
凌霄花咲いてゐたりしどこなりしや(安住敦)
雨のなき空へのうぜん咲きのぼる(長谷川素逝)



アガパンサス20

梅雨空もアガパンサスの花の色(壺中山紫庵)
アガパンサス大路彩る梅雨の花(徒然庵)
園洸とアガパンサスに日照雨来る(小松崎爽青)



ハマボウ過去

少しずつ重なりあって張りあって花びら五つのハマボウ咲けり(鳥海昭子)
黄槿や海に向かえば夏の風(太田無一)
黄槿よあなたの胸に永久に咲け(雅舟)
[ 2020/06/29 08:17 ] 草木 | TB(0) | CM(0)

睡蓮(すいれん)

睡蓮 西植田19年

睡蓮の蕊の見えざる白さかな(嶋田一歩)
睡蓮に雨来し音のかすかなり(堀文子)


梅雨と言えば「紫陽花」を思い浮かべるが、雨と相性がよいといえば「睡蓮」や「蓮」である。
両方とも抽水(ちゅうすい)植物、水の底の土や泥に根を張り、水面(水上)に葉と花を展開する。
違いは葉っぱ、葉に切り込みがあるのが睡蓮、無いのが蓮である。

睡蓮の花は昼のさなかに開き、夕方になると閉じて、夜は水の上で眠る(睡る)。
それで、花が蓮に 似ているところから「睡蓮」という名がつけられた。
睡蓮の学名「ニンフエア」、「水辺の女神」という意味だそうだ。
そう言われてみれば女神のように見える。

水位出でし安堵に未草は咲く(大橋敦子)

正式名は日本に自生する「未草(ヒツジグサ)」といい、小ぶりな白い花を咲かせる。
未の刻(午後2時)頃に花を咲かせることから、名付けられたと言われる。
一般に園芸種を「睡蓮」と呼ぶ。
赤、黄、紫など様々であるが、そうしたカラフルなものは全て鑑賞用の外来種である。

「睡蓮」と言えば、印象派の画家「クロード・モネ」、好んで描いた花でもある。
高知県北川村に「モネの庭」がある。モネがフランス・ジヴェルニー村につくり上げた庭を忠実に再現されている。
世界で2つしかない。本国以外に「モネの庭」という名称が許可されているのはここだけである。
モネが熱望した青い睡蓮の見頃は6月下旬から10月下旬。
8月中旬の多い時には全部で300輪ほどの睡蓮で水面が彩られる。
一度行きたいものである。
[ 2020/06/23 09:38 ] 草木 | TB(0) | CM(0)