初カツオ

たたき

目には青葉 山ほととぎす 初鰹(山口素堂)

鎌倉を 生て出けむ 初鰹(芭蕉)
かまくらの砂ほぜり出す初鰹 (許六)

素堂は江戸時代の俳人である。
カツオが生で食べるようになったのは、江戸時代からである。

「初物」を食べると長生きすると言われていた。
中でも4~5月の初鰹は「のぼりカツオ」と珍重され、誰もが食べられたわけではなかった。

江戸に運ばれるカツオは、主に前日の夜に鎌倉沖でとれたものであった。
新鮮度を保つため、早船や早馬で運ばれ、先ずは将軍に献上された。
残りは武士や大店の旦那衆が高値で買うのである。

板に小判一枚初鰹(其角)
初松魚べらぼうと申す言葉あり(子規)
初松魚とは夏の走りのカツオのこと

初ガツオのご祝儀相場は金三両との記録もあるように、
庶民には高嶺の花だったのである。
「女房を 質に入れても 初鰹」という例えがあるように、
背伸びしてでも食べたかったのが初鰹なのである。

当時は刺身にして芥子醤油で食べていた。

今では、スーパーにいけば、手軽に手に入る。
しかしこのところ年々漁獲量が減少している。
今年は特に顕著だ。不漁で高値だ。例年の3、4倍もする。

カツオと言えば“一本釣りとたたき”土佐では過去20年で最低水準に落ち込んでいる。
黒潮に乗って日本沖に来る前に、外国の大型巻き網漁でごっそり捕獲されてしまうからだ。
戻りカツオも期待できないのは言うまでもない。

カツオも国際的な資源管理が必至になってきた。
江戸時代に逆戻りは勘弁願いたい。
スポンサーサイト
[ 2017/05/18 20:03 ] 食材 | TB(0) | CM(0)

わらび餅&心太

わらび餅口中のこの寂寥よ( 堀井春一郎)

わらび餅


わらび餅は、植物のワラビからとるわらび粉で作る。
だからわらび餅は春の季語となっている。

究極と言われる極上のわらび粉は年間で200kg程度しか採取されない。
本物を食べるとすれば京都に行かねばならない。

「本わらび粉」と表示していても本物は極わずかである。
「わらび粉」の表示なら100%わらび以外のデンプン粉である。
本物に拘らなかったら、春でなくても四季折々美味しく食べることができる。

これからは氷水で冷やして食べるのがいい。
抹茶密にきな粉を少しかけた。
ツルンとしてモッチリだ。



かゝる日や今年も一度心太 (太祇)

心太


一方、夏の風物詩と言えば「心太(ところてん)」だ。
古く奈良時代から食べられていた日本の伝統食品である。

心太とはなんだ? 
もとは「凝海藻(こるもは、こころふと)」と呼んでいたそうだ。
如何にもながったらしい。そこで“こころふと”を「心太」の二字をあてたらしい。
その後「こころた」、「こころてい」、「こころてん」を経て、幕末から明治に入り、
「ところてん」と呼ばれるようになったと言われている。

天草(テングサ)から作った寒天を水に煮溶かし冷し固め、それを四角く細長い筒状の
「天突き」と呼ばれる専用の器具に四角く手頃な大きさに切って入れ、突きだす。

決めては水の旨さ。
井戸水、山水で冷やした心太を屋外で食べるのは夏の醍醐味の一つである。
さぬきでは坂出の八十場の湧水を使った、「清水屋(きよみずや)」が有名処。
創業200余年、江戸時代から続く老舗である。

関東では二・三杯酢に辛子、関西では黒蜜、きな粉でいただく人が多い。
柚子蜜をたっぷりかけた。
箸一本で食べるというが、やはり二本が食べやすい。
うどんのように、噛まずにツルツルとすするように食べるのだ。
[ 2017/05/15 14:28 ] 食材 | TB(0) | CM(0)

春野菜3種戴く

水野君頂き物

今が旬の春野菜をいただいた。 
全て自家栽培、自然のものだ。

掘りたてといふ筍の甘さかな (稲畑廣太郎)

」少し遅いのではと思われる人がいると思うが、孟宗竹は今が最も美味しい。
朝掘りだ。
京都の料亭では店に隣接して竹林がある。
採った瞬間からアクが出るため、2時間以内に調理をするからだそうだ。
時間勝負、掘り立ちは皮を全て剥いで水から湯掻く。
ヌカなんか必要ないのだ。
穂先はワサビ醤油で、中央部は若竹煮に根元は焼くか揚げ物だ。


笠の内しめらせてをる春子かな( 山野みどり)

椎茸」は4月と10月が旬だ。
春は「春子」、秋は「秋子」という。
春子は秋子に比べ香りは劣るが味がいい。
シンプルに焼いてスダチ・醤油をかけて食べるのが一番だ。


たらの芽天ぷら揚げて独りといふさびしさ (鈴木真砂女)

桜の開花と重なる「たらの芽」、山菜の王様です。
最近は栽培ものが出回っていますが、天然ものには比べようもない。
たらの芽はタラの木の頂上に芽が付いている。
3~4mもあるので高枝ばさみなどの道具がないと採れない。
春だけの貴重な食べ物である。
やはり、天ぷらが一番だ。
ほのかな苦み、もっちりした食感が何とも美味である。

[ 2017/04/11 10:42 ] 食材 | TB(0) | CM(2)

春告げる

満月の十二日夜、春を呼ぶ東大寺二月堂のお水取りの行事も終わった。

冬から春へ。
ここ瀬戸内海では「生のり」、「飯蛸(イイダコ)」がそろそろ終わりを告げる。

のり

笊(ざる)に洗ふとれしばかりの海苔みどり( 山戸暁子)

海苔の養殖は江戸時代中期に始まった。
衰や 歯に食あてし 海苔の砂(芭蕉)。
1㎏200円で今朝購入した生のり、勿論砂は無い、一応洗いはしたが綺麗だった。
酒と醤油で気長に煮るとこんなに少なくなる。

春の訪れを告げる魚と言えば、7日解禁された「イカナゴ漁」。
今年は極端な不漁で高値で手が出ない。
毎年「くぎ煮」を楽しみにしている人には苦い春だ。

シロウオも口にできなくなった。メバルも釣れない。
比較的順調なのはアジ位だ。

これからは真鯛、鰆が旬を迎えるが・・・・
近年は漁獲量が減り続け、庶民の口からは次第に遠のいてゆく。

ああ・・無情の春。
[ 2017/03/13 15:31 ] 食材 | TB(0) | CM(0)

マヌカ・ハニー

今日は「みつ(3)ばち(8)」、そう「ミツバチの日」です。
その逆、8月3日は「はち(8)みつ(3)」、そう「ハチミツの日」である。


ハチミツは健康や美容に良く、ダイエット効果もあるということで女性に人気がある。
しかし、日本産の「純粋ハチミツ」はびっくりするほど高価である。

でもその自然の味わいと甘さの奥深さにハマってしまう。
料理に使うにはちょっともったいない気がする。

でもミツバチってどうしてこんなに高いのだろう?

一畠(ひとはたけ)まんまと蜂に住まれけり(一茶)

蜜蜂を養蜂し、野原に放ってただ同然で密を集めるだけではないか?

日本の生産量は激減しているという。
後継者の減少、気象異常、花の減少、農薬などが要因なのだろうか!

ショップでは中国産が殆ど、しかも安価である。でも買う気にはなれない。
ハチミツは、レンゲ・アカシア、トチ、みかん花、タイム、ローズマリー、ラベンダー・
リンゴ花、菩提樹、ナタネ、クローバー、百花蜜など種類が多い。
一般的なのはアサシアだろうか。

私は今徳島産の百花蜜を使っている。
もう一つ、マヌカ花からとれるマヌカハニーというハチミツを一昨年から
毎日寝る前に舐めている。

ハニー1 ハニー2

ニュージーランドの深い森に群生するティーツリー(マヌカ)の木に咲く花から
採取した純粋のオーガニックである。
原住民は“復活の木”と呼び、昔から薬草として、傷などの治療薬として使っていたそうだ。
要は“長寿な食べ物”なのだ。

最近の研究で強力な「再生作用」と「殺菌作用」があるとことが判明。
抗菌活性は、MGO(メチルグリオキサール)という物質から生まれることが分かり、
世界的、いや日本でも有名になりつつある。

説明書では、胃潰瘍、ピロリキンの除去、のどの痛み、口内炎、擦り傷・切り傷・
やけど・虫刺され、歯肉炎・口臭、水虫・吹き出物に効果があると書いてある。

驚きは二つ、
就寝前に舐めても再度歯磨きの必要はない。
砂糖よりカロリーが2~3割低い。
とあるハチミツなのに?
だだ、希少で高価なのが難点である。

ミツバチたちも、そろそろ大活躍してくれる季節の到来だ。
受粉、花粉媒介の農作物、果樹は多い。
最近高価なのは、ミツバチの減少が根本原因なのでは??
[ 2017/03/08 15:00 ] 食材 | TB(0) | CM(0)