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冬椿

紅冬椿白冬椿

川上の つらつら椿つらつらに  見れども飽かず巨勢の春野は (万葉集:春日蔵首老)
うつくしく交る中や冬椿 (鬼貫) 
侘助のひとつの花の日数かな (阿波野青畝)


椿」は可憐で優しげな佇まいがとても魅力的花である。
万葉の昔より脈々と受け継がれ愛されてきた。
「万葉集」でいう椿は野生種のヤブツバキのことであり、9首詠まれている。
旧名は「艶葉(つやば)の木」、木の春と書いて「椿」、日本の春を示す代表的な花木である。

冬の内から咲く早咲きの椿は「冬椿」「寒椿」「早咲の椿」とされ、冬の季語として使われる。
寒気に耐えて咲く寒椿には健気に映る。特に花や葉に雪が積もったところを見ればなおさらだ。
カンツバキという名の種類もあるが、これはサザンカの仲間である。

炉の花は椿」、冬の茶席に多用される代表的な茶花である。凛とした姿が好まれるのだろう。
「侘助」のように小さく筒型に咲く一部の品種を除き、殆どの場合、開花を直前、膨らんだつぼみの姿を生ける。
一輪のみ根締めとして入れた姿には崇高な美しさがあります。
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[ 2020/01/22 08:40 ] 草木 | TB(0) | CM(0)

大寒(だいかん)

早梅本田公園 冬至梅

ふるさとの 大寒の水 甘かりき (鈴木真砂女)

今日20日は「二十四節気」の最後にあたる「大寒」です。
一年で最も寒い季節で「極寒のピーク」になります。
しかし今年は暖冬、気象庁の「1か月予報」も全国的に平年より高めに推移する。
冬らしくない冬”、雪も少なく営業できないスキー場が多くある。
当地の最高気温は12度、最低でも6度である。

大寒の朝に汲んだ水は1年間腐らないと言われるが、この温度ではそうはゆくまい。
とは言え、香川の蔵元では「寒造り」の真っ只中である。
日本酒だけでなく「味噌」、「醤油」、「凍り豆腐」、「寒天」づくりなどには、水が命、水がきれいな大寒の時期に
仕込み、暖かくなってくる春に発酵させるの。 今に伝わっている伝統技法である。

寒たまご」、この時期の鶏は寒さからあまり生まず、時々生む卵には栄養価が高く、昔の人は縁起物としても珍重されてきた。今は残念ながらニワトリもぬくぬくと過ごしており、冬でも普通に卵を産んでいる。
ネットで買えるが本物は貴重である。

放つ矢に風ひきしまる寒稽古 (小森 泰子)

弓道、剣道、柔道、空手など武術を修める者が、寒中の酷寒に耐えながら己の心身を鍛える
修行を「寒稽古」という。寺社での寒垢離(かんごり)、寒中水泳や謡曲、音曲などの芸事の寒中の稽古もいう。
七十二候の初候は「欸冬華(ふきのはなさく)」。蕗の薹、雪の中から頭出す姿はけなげですが、まだ見られません。

二十日正月女性ばかりの濃茶点てる (桑山道明)
骨正月鰤の頭を刻みけり (野村喜舟)


今日は「二十日正月」。いよいよ正月も納の日となった。正月用に用意した年取魚(関西では鰤、関東では鮭が
一般的)を、食べ尽くすことから「骨正月」とも呼ばれる。
かつては正月の終わりとなる大切な節目であったが、今では7日、遅くても15日、食べつくすとはいえ、残り物はお餅くらいか。最近ではあまり聞かれなくなった。

暦の上では春へと向かっていきます。暖冬といえ、寒さを楽しみながら四季を感じ、健やかに過ごしたいものです。
今日は買い物をせず、冷蔵庫に残った残り物を食べつくそうか?
良くない、良くない。


[ 2020/01/20 07:19 ] 季語・歳時記 | TB(0) | CM(0)

寒木瓜・南天の実

赤の木瓜 過去

寒木瓜のゆるみほほ笑む蕾かな (松本たかし)

木瓜(ぼけ)は、春に赤や白の花を咲かせる花木であるが、寒中に咲く木瓜のことを「寒木瓜」と呼ぶ。
赤・白・絞りがあるが、寒木瓜は赤いものが多い。花の少ない時期だけに珍重される。
蝋梅もいいが木瓜の方がより趣があるように思う。
春待つ心が印象的な花である。

♪ぼけたらあかん ぼけたらあかん・・・? 




南天の実 過去

とやかくの家相を払ふ実南天(能村登四郎)
南天の実のゆんらりゆらりと鳥の立つ(尾崎紅葉)


赤と言えば「南天の実」、沢山の実をつけて重く垂れ下がっている。
「難を転ずる」→「難天」→「南天」ということで、鬼門や水周りに植えたり「縁起木」として、正月飾りに用いられる。
赤い実は咳によくきくため「南天のど飴」としても有名。

♪赤い鳥 小鳥 なぜなぜ赤い 赤い実を食べた・・・

ヒヨドリが盛んについばみに来る。千両も万両も・・・春を待たず実は無くなる。
赤い実は見つけやすいのでしょうね。
取られないため網を掛けているのを見かけるがそうはしない。
花咲き、実るものは、鳥たちが食べることによって天と人とをつなぐ懸け橋となるのである。
小理屈か! 

木瓜も南天も紅白ある。両方あればおめでたい。


[ 2020/01/19 06:30 ] 草木 | TB(0) | CM(0)

寒土用(かんどよう)

雪かぶる椿

こころして背筋を反らせ寒土用 (渡辺昭)
熱き茶で喉を潤す土用かな (伊藤一歩)


今日1月18日は「土用の入り」、2月3日の節分までが「寒土用」です。「冬土用」とも呼ぶ。
土用といえば「丑の日」、夏に食べるウナギの蒲焼を思い浮かべる人が多いだろう。
だが「土用」とは「二十四節気の立春・立夏・立秋・立冬の前18日間」で、1年に4回ある。雑節の一つである。
20日は「大寒」、2月4日は「立春」となる。“春近しなのか春まだ遠き”なのか?
土用の字義は「土旺用事」といい「土の気が旺(さかんに)なり事」の意。「用」は「はたらき」という意。
土気の最も活発になる期間ということです。
一方、土は命が最後に還るところであり、新しい命も土が育むという性質から、古い季節と新しい季節の間に
「土用」をおいたと言われている。

いずれにしても土用は季節の変わり目、体や心が不安定になりがちです。
昔から土用は「凶」の期間とされ、人々は禁忌を避けて慎重に過ごしてきました。
寒土用の時期は免疫力が低下し、風邪などの感染症を引き起こしやすくなります。

ニンニク、ショウガ、にんじん、かぼちゃ、ごぼう、玉ねぎ、じゃがいも、大根など、地中で育った根の物。
豆類、味噌、醤油、ゴマ、ヨーグルト、チーズ、漬物など発酵食品。
ココア、紅茶、中国茶、甘酒、みそ汁など暖かい飲み物を食べ、血液循環を良くしてあげましょう。
と言っても食べ過ぎは禁物、小食第一、たんぱく質は控えめに、胃腸を労って土用を過ごしましょう!
実践すべきはお前だ!!!頑張ります。

うなぎ屋のうの字の長き土用かな (立石萌木)

忘れていました。23日は「丑の日」です。
ウナギの旬は冬、身がやわらかく、栄養分も夏のうなぎより高いのです。
値段も高くなりましたが、懐に余裕のある方はどうぞ。

大寒を過ぎれば、陽の気が徐々に強くなっていゆきます。
土用が終われば立春、春到来です。
[ 2020/01/18 09:14 ] 季語・歳時記 | TB(0) | CM(0)

あれからもう25年

1995(平成7)年の今日、午前5時46分、淡路島北端を震源とする兵庫県南部地震が発生した。
建物の倒壊や火災、主要道路や鉄道網が寸断されるなどが相次ぎ、「災害関連死」も含めて6434人が亡くなった。
マグニチュード7・3、高松は震度4、揺れに驚いて飛び起きた。
古い実家の建物や門も隙間ができるなど被害を受けた。

政府や行政の対応の遅れが批判された一方で、学生を中心としたボランティア活動が活発化し、「日本のボランティア元年」と言われ、この日を「防災とボランティアの日」に制定された。

あれからもう25年が経った。神戸の再開発も昨年ようやくほぼ完了したが、昔の様な賑わいはない。
兵庫県が背負った1兆円を超える借金は今後も10年以上返済が続く。
街は綺麗になったが人の心の痛みはそう簡単に消えるものではない。
今日は各地で追悼式が行われている。震災の記憶や教訓を新たな世代にどう継承していくか・・・・。
当時はPCやインターネットが普及し始めた時代、デジカメもスマホもなかった。
あれば記録も情報連携もできたであろう。
南海トラフ地震はいつ起こるかも知れない。教訓をどう生かすか・・・
昨年の河川の氾濫もそうだが想定外は許されない。
対応の遅れは決してあってはならない。「災前は最善」であって欲しい。


「1月の17日、宮さん、よく覚えておおき。来年の今月今夜は、貫一はどこでこの月を見るのだか! 
再来年の今月今夜」……熱海の海岸 散歩する貫一お宮の 二人連れ・・・・
お馴染みの尾崎紅葉「金色夜叉(こんじきやしゃ)」の有名なセリフである。
今日は「今月今夜の月の日」なのである。

やはらかに袱紗折つたり雪曇り(椎本才麿)

暖冬が続いていたが、今月今朝は曇りから雨、山間部では雪、今夜の月は見えないだろう。
当地今日の最高気温は9度、今冬初めての一桁台と寒い。とはいえ氷点下まで下がることは殆どなくなった。
20日は「大寒」、子供の頃はよく雪が降って、毎年校庭で雪だるまや雪合戦をしたものだ。
今の子供は可哀そうとも思う。しかし雪国では大変な試練の時期、四国に生まれて良かったと思う時もある。

「雪月花」、詩歌の世界において冬の雪は、春の花、秋の月とともに、日本の自然美の代表格として扱われてきた。
雪の花、雪華(せつか)、六花(むつのはな)、これらの季語は、その結晶が美しい六角形の花のようになっていることに由来する。粉雪、細雪(ささめゆき)、小米雪(こごめゆき)などは気温が低い時に降る小粒の雪。
綿雪、牡丹雪(ぼたんゆき)は大きな雪、ひらひら舞ってくる雪が雪片(せっぺん)、「ひとひらの雪」と呼ぶ。

雪の歌と言えば・・・

♪雪やこんこ あられやこんこ・・・これは「雪」
♪雪よ岩よ われ等が宿り・・・これは「雪山賛歌」
♪蛍の光 窓の雪 書(ふみ)読む月日 重ねつつ・・・これは「蛍の光」
津軽海峡・冬景色(石川さゆり)、なごり雪(イルカ)、細雪(五木ひろし)、雪の降る街(高英男)、津軽恋女(新沼謙治)、雪国(吉幾三)、雪椿(小林幸子)、氷雨(佳山・日野)、悲しみは雪のように(浜田省吾)、雪はバラードのように(チェウニ)、雪恋華(市川由紀乃)などが思い浮ぶ。

この寒さも長続きすることなく、大寒ころから再び気温の高い日が多くなる予想。
自然界の変化が気になる所である。花粉症対策も始めたほうが良いかも。
[ 2020/01/17 08:30 ] コラム | TB(0) | CM(0)